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祭司・会長の想い

祭司・会長の想い

広島の想いを後世に残す

「とうかさん」というフレーズを聞いて、何を想像しますか?

各地域で長い年月受け継がれてきた行事や風習は、その地域に溶け込み、日常の風景となるまで昇華されているものが多くあると思います。しかし、そこに至るには、それに携わる多くの方々の情熱によって現在があります。

昨今、各地の伝統的な行事や風習は、生活環境の変化や価値観の変化により、継続が難しい状況にあるものもあります。私は、「とうかさん」を通じて、先人が積み上げてきた想いを感じ、お祭りから、広島の想いを考える機会にしていきたいと思います。

とうかさん大祭 祭司
中谷康韻

「とうかさん大祭」は、約400年にわたって「稲荷大明神」を祭神として受け継がれてまいりました

初代住職「日音上人」から、歴代祭司が継承されています。その伝統は、単なる型の継承ではなく、歴史の中でそのあり方が模索され、その時代に即した新たな息吹が注ぎ込まれることで、生きた祭り文化として伝えられてきました。

祭りは、楽しい賑わいをつくり、携わる皆様が楽しみ心を通わせることに、大きな意義があるといえるでしょう。

1945年8月6日、世界で初めての原爆が投下され、広島市の中心地は廃墟と化しました。「とうかさん圓隆寺」には、いち早く檀信徒の皆さんや近所の人々が、やぐらを調達し、ゆかたを着て、輪になって踊っている写真が残っています。

この祭りも、広島の文化のひとつとして先人たちの想いを胸に、大切に残していきたいと考えます。

とうかさん祭禮委員会 会長
岸憲政